近年の就職・転職希望者に刺さる動物病院の採用ページ(サイト)作成の秘訣
動物病院の採用ページ(サイト)はあまりに工夫がない
こんにちは。株式会社HUMOの高濱です。
採用に関してお悩みをお持ちの動物病院さんは少なくありません。では、そういった動物病院さんに「具体的に何を行っているのですか?」と聞くと、大体似通った答えが返ってきます。それは「学校への求人票送付や、インターネット上の採用サイトへの登録、ホームページに募集要項を掲載している」というもの。
なかなか効果がでないとわかっていながら、他に良い案が無いからそうしている、というお気持ちはよく分かりますが、私はWEBのプロとしてWEB方面で貴院ですぐさまできることをアドバイスしたいと思います。
きっと貴院で取り組まれていないことも多いと思います。具体的な例を多々書きましたので是非参考にされてみてください。
残念な採用ページ
私がよく見る「残念なページ」からご紹介します。
・リクルートページがそもそも存在せず、スタッフ紹介ページに「現在、獣医師・動物看護師を募集しています。詳細は(メールアドレス)またはお電話にてお問い合わせください」という文言のみ掲載している
・リクルートページはあるものの、募集要項しか掲載されていない
・内容は充実しているものの、連絡先に電話番号しか掲載されていない
・(番外編)スマホ化されていない
いかがでしょうか?皆さんのサイトでは該当しませんか?
何がいけないのかを考えるために、まず「採用ページは本来どうあるべきか」について考えてみましょう。
採用ページ(サイト)のあるべき姿
採用ページ(サイト)の目的は「就職や転職を考えている方に対し、自院に興味関心を持ってもらい、実習や見学を申し込んでもらい、最終的には就職を決めてもらうこと」です。
これを4段階に分けるとこうなります。
①自院のことを知ってもらう
②実習や見学にエントリーしてもらう
③実習・見学の際に自院のことをより深く知ってもらう
④就職を決めてもらう
私どもがお手伝いできるのは①と②です。
①自院のことを知ってもらう、ためには
自院のことを知ってもらうためには自院の考えや特徴を述べる必要があります。お見合いを想像すると分かりやすいですが、まずは「私はこういう人間です」というのを相手に伝える必要があります。
一例ですが具体的にはこのようなコンテンツが該当します。
・自院の特徴
・自院のコンセプト
・働いている方の紹介(インタビュー)
・教育体制
※テクニック論ですが、自分でいくら「私すごいでしょ」と言っても客観性がなく、閲覧者に響きませんので「第三者の声を使う」という方法もあります。例えば、自院出身で現在独立された先生のインタビュー記事や、提携している病院の院長先生からの推薦コメントなどです。また、第三者の裏付けがあるデータ(論文発表の受賞歴など)も信頼感を高めるのに役立ちます。
正直このあたりは一般企業や人の病院、歯科サイトを見ると参考になることが多いですので、研究されてみると色々と発見があるはずです。
②実習や見学にエントリーしてもらう、ためには
就職・転職を考えている人が貴院の採用ページを見ている時間帯は、当然ながら朝はやくから夜遅くまでバラバラなはずです。それにも関わらず、採用に関するお問い合わせが「電話でしかできない」というのは非常にナンセンスなやり方です。
こういうもったいないケースもあり得るはずです。
1、就職希望者が貴院の診療後の時間帯(22時など)に貴院の採用ページにアクセスする
2、連絡方法が電話しかなく、診療時間外なので電話が繋がらずその日はエントリーを諦める
3、次の日たまたま見かけた別病院の採用情報に興味を持ち、見学申込みを行う
4、相性が良く、就職を決める
自院のサイトにアクセスしてもらったからには、最大限多くの方から見学・実習が入るようにすべきです。アクセスを増やすことも大事ですが、まずは取りこぼしを生まないようにページ設計を行いましょう。
気軽に応募してもらうためのコツ
応募する側の気持ちを考えていただくことが大事です。応募者は「エントリーが面倒なのは嫌だ」と思っていますから、極力このような体験をさせないようにしましょう。
・そもそも応募フォームがどこにあるか分かりづらい
・応募フォームが使いづらい(スマホ化されていない、を含む)
・応募フォームが生きている(機能している)か分からない
・募集要項に月給の記載がなく、お問い合わせくださいと記載してある(応募者から「月収いくらですか」と聞きづらいですよね。。)
上記のような体験をさせないためには、例えばこのような施策が有効です。
・給与や勤務体系について記載する
・採用ページ上からエントリーフォームまでの遷移方法が分かりやすい
・エントリーフォームに「必須項目」が多すぎず、情報送信がしやすい
・「内容を確認後、2診療日までに返信します」などと記載し、確実に返信があることがわかる
・病院側から応募者への連絡方法が「電話」「メール」から選べる(これは親切ですよね。)
良い人材を採るためには、まずは募集人数を増やすことが大事です。
色々延べましたが、採用ページで最も重要なことは…
採用で最も重要なことをまだ1つ述べていませんでした。
当たり前すぎて、多くの方が忘れていることがあります。それは…
「労働環境について」です!
就職・転職者が貴院に応募を検討するにあたり、貴院の考えやスタッフに魅力を感じることは重要ですが、それよりまず「無意識に検討していること」は、労働環境です。サービス残業がないか、休みの日なのに無理やり呼ばれることがないか、院長による恐怖政治に陥っていないか、などです。
言うまでもありませんが、「安心して働けること」を皆が求めています。
動物病院業界も10年前や20年前と比べたら遥かにホワイト化されてきていると思いますが、これだけ働き方改革が叫ばれる世の中、今から就職する学生からしたら「ホワイトであることは当たり前」です。
いかに「労働環境が整備されているか」を正しく打ち出すことは実は非常に重要なのです。
ただし、私はなにも残業や当直制度が悪いとは思っていません。就職・転職希望者の中には、できる限り早く多くの経験を積み、1日中動物医療に携わっていたいという方もいるでしょう。
将来独立をされたいというお考えであれば、そういう考えになるのは自然なことだと思いますし、労働時間を含めバリバリ働ける環境の方がその方にとっては良い職場なはずです(もちろん限度はありますが)。
採用に関する問題を常に抱える場合は、労働環境をまず打ち出す
とりわけ採用問題に常に悩まされている動物病院さんには安定的に募集が入るための土壌整備として労働環境を整えていただき、それをきちんと打ち出すことがお勧めです。
最近は採用ページではなく、採用サイトを作る動物病院さんも増えてきていますが(参考:動物病院の求人専用サイトの有効性)、採用問題に関して常に頭を悩ませている病院さんには採用サイトをご用意されることをお勧めしています。
私どものような動物病院業界を多少理解している会社であれば、どういう打ち出し方をすべきか客観的な視点でご提案することが可能です。
この点は弊社の強みですので、サイト作りや現行のホームページでお悩みのことがございましたらお気軽にご相談ください。(最後は宣伝になってしまいましたが、自院で頑張ってホームページを作成されているところでうまく打ち出しができているところが多いのは「自院を冷静に、客観的に見つめることが難しく、WEBの効果的な使い方をご存知ないから」です)