獣医学ではなく獣医療

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獣医学ではなく獣医療

こんにちは。株式会社HUMOの江鹿です。

突然、良くわかっていない言葉を冒頭で述べてみました。

どの話がフィクションで、どの話がノンフィクションか?という点は読者にゆだねられたまま話が展開するこちらの本を読んでいて印象に残った言葉です。

この本には、現在の獣医療の問題や、動物病院のあり方といったお話が物語として語られています。

獣医に大切なのは「獣医療」であって「獣医学」ではない。

獣医ではない私には、この言葉が真に意味することを正確に捉えられているのか些か不安でもあります。

本文の中では以下のように簡単な説明がされておりました。

 

  • 獣医学:動物と獣医師だけの関係
  • 獣医療:動物と飼い主の関係に獣医師が補足的にかかわるもの。

もちろん文章そのままに読み取る必要はなく、一般の飼い主さんを読者として想定しているために可能な限りの簡略化をしているであろうことは容易に想像ができるわけですが、本を読みながら、自分自身の専門性とのかかわりも含めて、深く考えさせられる本でもありました。

WEB上からの判断はほぼできない

本に出てくる良い獣医、悪い獣医といった枠組みの中で、残念ながら当社がWEB制作やWEB集客、あるいはその周辺業務においてお付き合いのある動物病院様方に至っても、当社の判断としてそれらの動物病院が良いか悪いかを知る術はほとんど無いという点、またそのような点に至るまで「当社としての」判断を行ったうえで、WEB集客をお手伝いするという意識をあまり持っておりませんでした。

もちろんそこまで当社が責任を持つべきかどうか、という厳密な話になれば、きっと持つ必要はないと判断をする経営者も多数いるとは思う中でも、やはり長年携わってきたWEB集客の領域においては、そのプロとしての自負も強く持っており、自分が携わるクライアントのその先のクライアント(飼い主)により貢献してこそ、直接的なクライアントに貢献出来るとも思う次第でして、また一つ新たな気付きを頂けました。

WEB戦略の一環として、飼い主にどのような方針で動物の治療に携わっているか、という情報のみならず如何にして業界スタンダードが無い中でもより良いスタンダードを採用しているという点を伝えることが出来るか、またその語っている内容が信頼に足る情報であると、如何にして飼い主に伝えていくか…といった動物病院としては本質的な、また当社としてはテクニカル的な側面から考えるべき内容でもありました。

また今後も加速していくであろう動物病院のグループ化においても、「大きなグループ病院の一員ですよ」「海外にはこれだけ多くのグループ病院が存在していますよ」といった言葉が、聞こえも魅力もあるように感じながらも実はその病院単体の良さについては一切伝えていないというWEBサイトが大量発生してくるだろうと予測してしまう私がここにおります。

獣医療に携わる動物病院をクライアントとするWEB関連会社として

動物病院があらゆる面において、獣医療をクライアントに提供するという徹底された基準を持ち続ける限り、そのような動物病院をクライアントとしてもつ当社のような会社も当然のようにその不文律に従って然るべきだと考えています。

WEBからの集客は、例えば見栄えを最高のデザインにし、究極的に考えぬかれたユーザーインターフェースによってユーザビリティを考慮し、事実であろうとなかろうとSEOを考え抜いたコンテンツを配置し、それらをより高度に構造化していけば、競争過多になっているような他の業界に比べれば、動物病院のWEB戦略は非常に効果を得やすい領域です。

それが故に、テクニカルに走りすぎて、病院の実情や実力とはかけ離れたものとなっていけば、その行為の結果として多くの飼い主に「迷惑」という言葉では表現できない程の被害を与えることに加担してしまいます。

当社としては、日々、より良いWEB技術やWEBの手法を研究しておりますが、このような専門性がより正しい形で獣医療に貢献できるようになりたいと強く思いました。

また私自身は、一企業のWEB戦略家としての身ではございますが、ノア動物病院グループ院長および日本動物医療コンシェルジュ協会代表理事であり今回紹介をさせていただいた本の著者である林文明先生には、営業などではなく、一個人としていつの日かお会いして、どのようにすれば獣医療のディファクトスタンダードを作り、そしてそれを常に改善していくサイクルを作り上げていくことが出来るとお考えかお話を聞いてみたいと強く思った次第です。

そこからまた、私自身の専門領域として獣医療へのかかわり合い方へのヒントを得られるのではないか…そんな気がしました。

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