「いい獣医さんに出会いたい!」から学ぶ獣医師のあり方

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ある動物病院の院長の机上にあった一冊

こんにちは。株式会社HUMOの高濱です。私は普段、主に関東圏(ご要望があれば全国を回っています)の動物病院を周り、集客・採用のお悩みについてお話を伺い、改善案をご提案させていただいているのですが、先日とある動物病院の院長先生とお話している中で目に留まった本がありました。それは「いい獣医と出会いたい!」という本です。(著者:西山ゆう子さん。獣医師)

本日はその本の中で私が感じたことを記したいと思います。
本の情報はこちら:アマゾンの紹介ページ

ホームドクターは「獣医師」で選びなさい

著者の西山先生は、まず飼い主は2つの動物病院を選ぶことをお勧めされています。1つはホームドクター、もう1つは何かあったときの救急病院です。

西山先生は飼い主へ向けて、ホームドクター選びは「信頼関係を築ける獣医師」で選んだ方が良いとし、救急病院については「施設の充実度」で選んだ方が良いと指摘されています。

この点について、私も完全に同意します。ホームドクターの役割は日頃の不安やちょっとした怪我でも相談に乗ることができ、病気の早期発見を行うことが大きな存在意義だと言えます。そう考えると、ホームドクターは医療技術もさることながら、飼い主と深い関係性を築ける能力が必要不可欠です。

一次病院は個人経営の居酒屋みたいなもの

つまり、ホームドクターはその「獣医師」に飼い主を付いてこさせるだけの人間力が必要であり、特に獣医師が1名、2名の動物病院ほど、それは当てはまります。

個人経営の居酒屋を思い浮かべてください。個人経営のお店には名物のオーナーや料理長が在籍し、特色あるサービスをウリにしていることが多いですが、一方でチェーン店は画一的なサービスを安定して提供することをウリにしています。動物病院は個人経営の居酒屋と近いものがあります。あの院長先生がいるから、あの病院のコンセプトがしっかりしているから、という理由で飼い主から選んでもらえる動物病院が一次病院の目指す像に近いのではないでしょうか。

飼い主と獣医師の「友達夫婦」を目指そう

西山先生は飼い主と獣医師の関係性を亭主関白型(獣医師が全て勝手に決めてしまうタイプ)、かかあ天下型(飼い主の主張が強く、獣医師がそれに従うタイプ)など、ユーモアかつ的確な分類をされていますが、目指すべきは「友達夫婦型」としていらっしゃいます。

「夫婦でありながら友達のように、気軽に話して、何でも打ちあけて、悩みも相談する」タイプだと深い相談もでき、飼い主・ペット・獣医師の三者にとって利益に繋がります。

この本の中では飼い主側に関係性を築くための豆知識としてどのような態度で診療に挑むべきかに触れていますが、獣医師側からも飼い主側に近寄っていける部分があることに気づくのではないでしょうか。

ホームドクターとして選ばれるために

ホームドクターとして選んでもらうためには、抽象的ですが「魅力的な人間」になるべく、自分を高める必要があります。そのためには人間教育(自己研鑽)が重要です。飼い主と深い関係性を築けるようになるために、獣医学以外の勉強も必要となるでしょう。例えば、接遇をはじめ、傾聴力や共感力、論理力、要約力などです。

一例ですが、定期的に院内セミナーを組み、飼い主役と獣医師役を獣医師や看護師に担当させ、飼い主目線ではどのような対応が気持ち良いのかを考える取組みを行うのも面白いと思います。

今回は「いい獣医と出会いたい!」という飼い主向けの本から感じたことをお伝えしましたが、獣医師や看護師の皆様にも考えさせる部分のある本ですので、一読をお勧めします。

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