「臨床経験が獣医師の差を作る」から学ぶWEB集客

uchikoshi@humo.jp

WEB集客について考える

今回も前回に続いて、林文明先生の著書「動物病院の本当のところ」から抜粋して当社の仕事に関する考察を述べたいと思います。こちらの本を引用してのお話は次回を最後とするつもりです。

私自身は、WEBマーケティングに関わるようになってからもう10年以上になり、WEBサービスに興隆も含め数多くの「業者」が生まれては消えていく様を見てきました。

WEB関連の企業、特にベンチャー企業などはその若さと勢いが手伝って、非常にダイナミックな成長曲線を描くことがあり、これは人間としても企業としても同じことが言えると考えます。

その粗削りな部分が魅力にも映り、新しいサービスが次々と生まれるスピード感などもあるため、「以前に言っていたこと」の責任を問われることが少なくなって、「言ったもの勝ち」「やったもの勝ち」の様相を呈してから、何年も経っていると思っています。

動物病院について、日々勉強をしていく中で、今回手に取った本に出てきた文字が私の眼にはとても強く残ることになりました。

 

臨床経験が獣医師の差を作る

 

これは、例えば、私のような仕事をしている人間を、企業のWEBサイトの病気を治すお医者さんと準えて考えれば同様のことが言えるわけですが、そこから導き出される答えもやはり同様になってしまうことを改めて認識させられました。

臨床経験が生み出す違い

病気の引き出しをたくさん持っていなければならない

これは本の中で、「源太」が「光一郎」に説明をした文です。

病気を言い当てる時に、より多くの可能性を自分自身の引き出しから引っ張り出して、検査結果や飼い主との会話から「より可能性の高い病気」を導き出していくことが獣医師には求められ、それはどれだけ多くの臨床経験があるかによって決定的な違いが生まれる、というお話になっています。

自分自身の仕事に照らし合わせた時、これはまさしくその通りで、その他の多くの仕事にも通じるものがあると思います。

例えば、企業のサイトのSEO対策やその改善案を提案する際に、現在の問題点をとにかく「断定」していくセールスマンは非常に多いです。あるいは現在の対策をしている同業他社を批判するような企業も非常に多い。

ところが、実際にそこまで断定をしていた対策を依頼しても一向に成果が見えてこない。そのようなタイミングで相談をされるケースが年々多くなってきました。

SEO対策やWEBマーケティングの手法が確立され、そのロジックが明確になればなるほど、色々な事象の因果関係は「Aと言えばB」といった単純な話にしがちです。

これは、営業トークとしてはわかりやすいですし、何やら自信がありげで「信頼感」が生まれたりするのも事実ですが、医療行為と同様にWEB対策やその施策というものも生き物のように状況が刻一刻と変わり、その最適解というものを導き出す計算式も、変数が非常に沢山あるものとなってしまうのが実情です。

これらの「変数」が何で、どのような対策を行えばどのような結果が想定出来るか、それでも駄目な場合に振り出しに戻さずにその次の最適解に最短距離で移動していくためには、何の可能性を排除すべきか、どの順番で排除していくべきか、などなどはまさしく臨床経験だけが頼りの綱となることが頻繁にあります。

動物病院へのWEBサービス

私は、クライアント企業の希望にかなう仕事が出来た時、特に既に問題が発生している中を短い時間内に改善を求められるような仕事を無事に成功させることが出来た時、それは喜びの瞬間では決してなく、恐怖心からの解放でしかないのです。

100%の答えがあるわけでもない中で、その一つ一つの問題点を紐解き、そして無事に問題を解決することは、常に失敗を恐れる自分との戦いでもあります。

私の仕事は、少なくともやり直しが聞く仕事です。

残念ながら最善を尽くした結果、うまくいかなかったとしてもクライアントとの信頼関係をベースにもう一度再挑戦の権利を獲得することは可能な場合もあります。

しかし医療はそうはいきません。人間への医療であっても、獣医療であっても、失敗はもう取り返しのつかない結果にたどり着いてしまうことも多々あるはずです。

その時の医師・獣医師のプレッシャーというものは、やり直しがきく自分の仕事でも恐怖心を感じる私にとっては想像することもできないほどの重圧だと思うのです。

そのような獣医療を提供していらっしゃる先生方に、最上の敬意を表しつつ、またそのような先生方の動物病院の窓口となるWEBサイトに携わることに誇りを持って、日々精進をしていきたいと決意を新たにする良い機会をいただけました。

当社一同、より良いWEBサービスを動物病院に提供できるよう、今後とも引き続き尽力していきたいと存じます。

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つなぐ広報部
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