動物病院のホームページが似てしまう理由

uchikoshi@humo.jp

本サイトは、動物病医向けのコンテンツがメインになります。

最初に

こんにちは。株式会社HUMOの江鹿と申します。

動物病院の関係者向けメディアとして、特にWEBマーケティングやWEB集客といった話題について、お話をしていきたいと思います。

突然ですが、動物病院のホームページは、非常に似たり寄ったりなものが多いのはご存知でしょうか?

いえ、もちろん現在の獣医療業界でもいわゆる「勝ち組」に属するような高所得層に位置する動物病院のサイトは、さすがに必要な予算には投資をしているのでしっかりとしたサイトが多いのですが、まだまだ開業から数年の動物病院の多くは、ホームページにお金をかける余裕がまだないため、予算を抑えたホームページになりがちです。

結果的に、いくつかの法則にしたがったホームページが乱立するという状況が発生してしまうわけです。

動物病院のホームページの共通する課題

一般的な法人のホームページにももちろん当てはまる話ですが、ここでは話をややこしくしたくありませんので、動物病院を対象として話をしているという前提でご一読頂ければ幸いです。

動物病院のホームページのデザインおよびコンテンツにはいくつかのパターンが存在しています。これは、動物病院のホームページには、「いくつかのパターン」でしか違いが表現されていないと言い換えることが可能であることを意味します。

  1. 配色
  2. サイト構成
  3. コンテンツ内容

ホームページの配色が似ている

ここであまり専門的な話をしても仕方がないので、また別の記載に色については詳しく述べる機会を設けたいと思いますが、動物病院のホームページ上で使われる色は大体似たり寄ったりになってしまいます。「色相」「明度」「彩度」といった観点から見ても、やはり似た色に落ち着いてしまうのが動物病院の宿命のようにもなっている印象。

当然、動物病院に限らず、色々な企業のホームページもやはりある程度、使われる色というものは限定的ではあるとも言えますが、この色の種類が特に少ないのが動物病院とも言えます。

具体的には、色はどのような印象を与えると言われているかここにいくつか記載をしてみます。

  • 赤 → 情熱的。興奮。
  • オレンジ → 陽気。温かい。
  • 黄 → 明るさ。希望。
  • 緑 → 安心感。清涼感。
  • 青 → 誠実。爽快感。
  • 黒 → 高級感。
  • 白 → 純潔。

動物病院のサイトページ構成がほとんど一緒上記はあくまでも一例。当然、受ける印象は人それぞれです。

例えば、上場企業や売上高が高いような優良企業を除く一般的な企業のホームページの構成は以下のようなものです。

  • TOP/HOME:企業ホームページとトップページへ
  • お知らせ:新着情報等へのページ
  • 企業概要/会社概要:企業の情報・役員一覧・資本金額や社員数等
  • 事業内容/サービス内容:展開しているサービスの説明等
  • アクセス:オフィスの所在地と交通機関からのアクセスの仕方
  • お問い合わせ:コンタクトフォームからのお問い合わせ

このようなグローバルメニューが一般的です。

これは動物病院のホームページにも言えることで、だいたい必要になるメニューは以下でしょう。

  • ホーム:サイトトップページへ
  • 病院案内:病院についての紹介等
  • 新着情報:イベントやキャンペーン情報等
  • 診察・診療:診察内容の紹介。診察メニューが並ぶイメージです
  • ペットホテル:ペットホテルを併設している病院も多いです
  • トリミング:動物病院の来院のきっかけ作りとしてトリミングも一般的
  • 病院内の写真:病院内の写真が共有されています。会社で言えばオフィス内の写真。
  • スタッフの写真:スタッフを全員乗せ切れるくらいの規模が一般的です。
  • アクセス:最寄り駅等からの交通アクセス
  • カレンダー:ほとんどの病院のサイトにはカレンダーが掲載されています

概ね、ほとんどの動物病院のホームページは事実、上記のような構成が大多数です。

動物病院が持っているコンテンツの内容がほとんど一緒

コンテンツが一緒という点は、何が問題になるかわかりずらいかもしれませんが、同じことそのものが問題ではなく、同じことをホームページを作る際に、創意工夫することなくそのまま「同じように表現する」ことが問題と言えます。

ただ、「普通の企業でも一緒だろう?」と思っている方、結構鋭いです。

そうなんです。

これは、企業ホームページや少し属性がにている大学病院でも同じケースは多々あるのですが、それぞれにちょっとずつ問題が回避できる要素を含んでいます。

企業ホームページのコンテンツ

例えば、サイトからのマーケティングを行うにしても、表現の幅は色々あります。
「WEBマーケティング」「コンテンツマーケティング」「SEO」「WEB集客」「サイト集客」などなど、表現そのものにバッファがあることが大半なので、同じことを言っていても、表現の仕方が違うことが多く、同じようには見えないことが多いのです。

病院のホームページのコンテンツ

では、人間の病院のホームページはどうなるでしょうか?動物病院と異なる点としては、より細かく医者が分かれている点です。
外科・内科・小児科などから、人間の部位に至るまで細かい専門医が存在するため、それぞれの強みなども含め、意識をせずともコンテンツが分散されることになります。

それぞれ、動物病院に当てはめて考えてみると、状況が異なることがよくわかります。

サービス内容としては、大枠が動物に対する医療行為全般で、動物病院のホームページ上では難しい表現を避ける傾向あがるため概ね表現が同じになってしまうこと。

また、人間の医療行為と異なり、多くの獣医師の場合は専門医的な立場はなくそれぞれが総合医のような立場で動物への医療行為を提供しています。

これらの条件の下、ホームページを作るとだいたいサイト上での表現も含め「同じようなサイト」が完成してしまうという現状がご理解いただけたでしょうか?

動物病院のホームページ事情

さて、ここでもう一度振り出しに戻って考えてみます。

そもそもこれまで述べてきたような「動物病院のホームページがほとんど似たようなものになってしまう」現状についてどのような経緯かが謎でもあります。

別の言葉で表現してみると、この現状は「動物病院側からの希望を具現化してきた過程によって生まれた」ものなのか、それとも「制作会社等の制作工程上におけるコストとの折り合いの着く地点」から生まれたものなのか、あるいはその「それら双方からの歩み寄りによる妥協点」から生まれたものなのか、現時点では確かなことは申し上げられません。

弊社としての考え

本投稿において、動物病院のホームページが似たり寄ったりになってしまっている実情について見解を述べてきました。

弊社の見解として、上記に挙げた3点、「配色」「サイト構成」「コンテンツ内容」における動物病院特有の制限があることは認めつつも、現在の「決して高いレベルではない品質の横並び」状態については、まだまだ改善の余地が多大にあると考えている次第です。

3点の一つ一つを解決していくというよりは、3点セットで解決をすることが望ましいのはいうまでもありませんが、制作会社のデザイン力や企画力、あるいはクリエイティビティに担保する形でのみ解決することもまた本質的ではありません。

  • 動物病院が目指している将来像
  • 動物病院が担っている地域獣医療への想い
  • 地域のペットオーナーとの関係性がどうありたいか
  • 獣医師として動物たちとどのように向き合いたいと思っているか
  • 獣医師として飼い主達とどのように向き合っていきたいか

このような「動物病院としての在りたい姿」の細かいくらいのヒアリングを通じて感じ取る、抽象的なイメージを具現化するプロセスがホームページ制作においては非常に重要であると考えており、弊社がもっとも時間をかける点でもあります。

このプロセスの結果として表現される細部に至るまでの意味付けが、何よりも強く動物病院毎の特徴を形作るものとなり、自分の動物病院のホームページに息吹を吹き込むことになると信じています。

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つなぐ広報部
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